慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、喫煙者に多い呼吸器疾患であり、粒子状物質(PM2.5とか騒がれてましたね)やたばこによる肺のダメージで起きる病気です。
治療法は限られており、現在の治療は、薬物療法と有害物質を回避することです。
禁煙はCOPDの発症を抑制し、進行を遅らせることにつながります。
屋外の大気汚染は肺への悪影響が知られていますが外気を綺麗にすることは個人レベルでは不可能なので家の中だけでも変えたらどうなのか~というのが今回の研究のコンセプトです。
対象:10年間以上の喫煙歴/過去に喫煙していた人/40歳以上/COPDと診断された人
これらを満たす患者が対象
本物の空気清浄機2台を渡される人と偽の空気清浄機(フィルターが外されて機能がないやつ、見た目は同じ)に分けられてモニタリングされた。
期間は半年間
ちなみに空気清浄機は寝室と最も過ごす時間が長い空間に設置された。
116人の患者が集められて研究に参加した
本物の空気清浄機を使っていた人達は偽物を使っていた人達に比べて症状(痰や咳など)が著しく改善していた。
また、治療薬の使用も少なくて済んだうえに悪化していった人が少なかった。
また、空気清浄機付きの室内で過ごす時間が長かった人はより良い効果が得られやすいことがわかった。
空気清浄機の使用は、特に空気清浄機の使用率が80%以上の人、および自宅で過ごす時間がより長い人の間で、呼吸器疾患を改善させた。
空気の質を改善することは、禁煙にもかかわらず呼吸器症状や悪化のリスクが持続するCOPD患者の呼吸器疾患への新たなアプローチとなる可能性がある
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