炭水化物を食事の最後に摂ると食後の血糖値が40%減少する

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結論:野菜やタンパク質を先に食べて炭水化物を後に食べた方が血糖値の上昇を防げる

簡易要約

・血糖値の急激な上昇は糖尿病のリスクとなることは元々知られている

・本研究では野菜、タンパク質、炭水化物の食べる順番を変えて食後血糖値を測定し比較している

1. 炭水化物⇨10分後にタンパク質と野菜

2 . タンパク質と野菜⇨10分後に炭水化物

3 . 野菜⇨10分後にタンパク質と炭水化物

結果、1と比較し2と3では血糖値のピークが40%減少していた。

導入

・血糖値の急激な上昇は糖尿病のリスクでありひいては心筋梗塞などの血管障害の危険性を高める。

・以前に糖尿病患者を対象とした研究(野菜とタンパク質⇨炭水化物と炭水化物⇨野菜とタンパク質を比較している)では炭水化物後に食べた方が180分にわたって血糖値が比較的抑えられた。

今回糖尿病患者予備軍を対象として、さらに野菜⇨タンパク質と炭水化物のパターンも増やして研究を行っている

方法と研究デザイン

研究手法:ランダム化比較試験

対象:糖尿病予備軍(HbA1c 5.7〜6.4%)の患者15名

方法:12時間の絶食後、1週間の間隔をあけて3日間、被験者全員が全く同じ組成の等カロリー食を摂取する。一回の食事時間は計30分と設定し下記の3つの群に患者を割り当てた。

  1. 炭水化物(チャバタパン)を10分で摂取⇨休憩10分⇨タンパク質(皮なしグリル鶏胸肉)&野菜(レタス、トマト、パプリカ、赤キャベツ、バルサミコ酢とオリーブオイル)を10分で摂取。
  2. タンパク質野菜を10分で摂取⇨休憩10分⇨炭水化物を摂取(10分)
  3. 野菜を10分で摂取⇨10分の休憩⇨タンパク質と炭水化物を一緒に10分で摂取。

食事摂取直前、食事開始後30、60、90、120、150、180分に静脈から血液を採取し血糖値とインスリン分泌量を測定

結果

空腹時グルコース濃度は、3つの食事条件において同程度であった。

食後血糖値は野菜を先に摂取したパターンでは、炭水化物を先に摂取したパターンと比較して30分および60分後の値が低かった。また、炭水化物を先に摂取すると急激に上昇し急激に下降するような乱高下タイプになっていた。

インスリン分泌量は炭水化物を先に摂取パターンと比較して、野菜プロテインを先に摂取したパターンでは45.8%低く野菜のみを先に摂取したパターンでは43.1%低かった。

結論

炭水化物を先に摂取すると血糖値上昇リスクが高い!!

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