プラセボとは
プラセボとは、本物の薬と見分けがつかないが有効成分が入っておらず臨床試験に使用するためのものです。日本語で「偽薬(ぎやく)」と訳されることもあります。薬としての効き目のない乳糖やでんぷんなどを錠剤やカプセル剤などにし、薬のようにみせたものです。
人間は不思議で効果があると信じているものは実際に多少の効果があったりします。
数値化できない痛みのようなものは特に顕著です。
プラセボ効果
プラセボ効果とは、本来は薬としての効果をもたないプラセボを服用し得られる効果のことです。プラセボを服用することで、病気の症状が改善することがあります。また反対に、プラゼボによって副作用(有害な作用)が出ることもあります。この効果は、生体が本来有する自然治癒傾向、自然変動をベースに、患者さんの暗示効果や期待効果、治療環境などの諸要因の影響により生じる結果の総和と理解されています。一般に、不安・緊張と疼痛に関連した症状ないしは病態はプラセボに反応しやすいと考えられています。
臨床試験で使うプラセボとは
薬の効果を検証する臨床試験では、このプラセボ効果を差し引いて、本当の意味での薬の有効性を科学的に明らかにする必要があります。実際には、「二重盲検比較試験(Double Blind Controlled Test)」と呼ばれる研究手法においてプラセボが使用されます。何を飲んでいるかわかっていると、心理的なものが影響し、正確なデータを取ることが難しくなります。そのため、プラセボは「外見」「重さ」「味覚」など、見た目だけでは本当の薬と区別がつかないように作られます。また、“誰が薬の成分を含む薬を服用しているか誰がプラゼボを服用しているか”を、試験を受ける患者さんにも、担当している医師、薬剤師、看護師などにもわからないようにして臨床試験が実施されます。
日本ジェネリック協会より引用
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/column/06.html