自己免疫性疾患を31%減らす食事

最近うちの母が関節が痛いって言ってて、
クリニックを受診したらリウマチって診断されたみたいなの

リウマチは自己免疫性疾患って言われてて、

なかなか治らないイメージだよね

免疫の病気だから仕方ないのかな
何か防ぐ方法があれば良いんだけど、、、

さくらだ
さくらだ

今回はこんな問題を解決する論文を持ってきました。

ビタミンDとオメガ3脂肪酸が自己免疫性疾患を防ぐ

論文のまとめ
  • 自己免疫性疾患は本来ウイルスなどに働く免疫が間違って自分を攻撃してしまうことで体調が悪くなってしまう病気
  • 昔に比べ治療効果は高くなってきているが予防に関する研究は少ない
  • 今回の論文は米国の50歳以上の男女25871人を対象とした研究
  • 対象者にビタミンDもしくはオメガ3脂肪酸を摂取させ
    摂取していない人と比較し自己免疫性疾患にかかった人の割合を比較した
  • ビタミンDを摂取していた人は22%, オメガ3脂肪酸を摂取した人は15%少なかった。併用していた人は31%少なかった。
論文要約

自己免疫性疾患とは本来ウイルスなどに働く免疫が間違って自分を攻撃してしまうことで体調が悪くなってしまう病気。

ステロイドなどの免疫を抑える薬が有効だがその反面感染に弱くなるため
肺炎などにかかりやすく、重症化しやすくなる

治療をすることは難しく一般的には難治性疾患の部類に入る

ビタミンDは炎症、獲得免疫、自然免疫反応に関わる遺伝子を制御しているとされている
しかし過去にその有効性を示した論文は少ない

オメガ3脂肪酸は自己免疫性疾患に対する有効性が期待されている栄養食品であり
デンマークの研究では1日の魚の摂取量が30g増えると、関節リウマチのリスクが49%減少することが報告されている J Rheumatol 2005;32:1249-52.

しかし大規模な研究は過去になく、いまだにEvidenceが不足している状態である

本研究の目的は
約5年間の調査におけるビタミンDおよびオメガ3脂肪酸の補給が自己免疫疾患発生(関節リウマチ、リウマチ性多発筋痛、自己免疫甲状腺疾患、乾癬など)に与える効果を報告することである

対象:米国在住の25,871人(50歳以上の男性、55歳以上の女性)

介入ビタミンD(2000 IU/日) or/and
オメガ3脂肪酸(エイコサペンタエン酸460 mgとドコサヘキサエン酸380 mgを含む魚油カプセルとして1 g/日)を毎日摂取していただく

比較:約25,000人を半分にわけ、ビタミンDかオメガ3脂肪酸を摂取する人達 v.s. 摂取しなかった人達(プラセボ郡)で5年間調査する

効果判定:自己免疫性疾患の発生率

ビタミンDを摂取した郡では5年間で123人が発症
 一方プラセボ郡では155人が発症していた(22%減少)
オメガ3脂肪酸を摂取した郡では5年間で130人が発症
 一方プラセボ郡では148人が発症していた(15%減少)
ビタミンDとオメガ3脂肪酸を併用した郡では5年間で31%減少していた

5年間のうち最初の2年間を除外して解析(つまりしっかり効果が現れてからの検証)では
ビタミンDを摂取した郡はプラセボと比較し39%減少させたが、
オメガ3脂肪酸を摂取した郡ではプラセボと比較したとき差がでなかった。


過去の研究では、これらのサプリメントが自己免疫疾患の発生を減少させるメカニズムについて説明している。

ビタミンDは、炎症、獲得免疫、自然免疫反応に関わる多くの遺伝子を制御する。中でもTh17細胞(過剰に産生されると自己免疫性疾患を引き起こすとされている)の増殖を抑制する働きがあることが判明している

オメガ3脂肪酸は炎症性のタンパクを抑制する効果があることがわかっている。今回の研究では健康な人の発生を予防できなかったが、すでに自己免疫性疾患にかかっている人への治療に役立つ可能性がある。

さくらだ
さくらだ

自己免疫性疾患を予防する方法はほとんどないためとても日常に役立つ論文だと思います。

予防⇨ビタミンD

発症後の治療⇨オメガ3脂肪酸を摂取

って感じです。

でもビタミンDを摂取しすぎるのも良くはないので実践される際は補う程度の気持ちで摂取してくださいね♪

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